三環鈕蓋鼎     2008年07月20日（日）更新

青銅製
高20.6cm、 口径23.6cm、重4.3kg
　蓋の中央の鈕に環が付く。蓋の上には二つの環形の鈕がある。蓋の中央の紋様は8匹の蛇が互いに絡み合う蟠蛇紋で、その回りに絡縄紋、雷紋が巡る。突帯を挟んでその外側にはコ字形の小型の龍が互い違いに組合わさった紋様帯が一周している。器体には、突帯を挟んで2本の蟠螭紋帯が巡らされている。耳にも同じ紋様が施されている。蓋と器体の内壁に「曽侯乙作持用終」の銘文がある。
蓋の中央の蟠蛇紋、絡縄紋、雷紋の組み合わせは、大尊缶および金製盞の蓋の中央の紋様と共通している。またその外側のコ字形の小型の龍の紋様帯は大鼎の耳と同じであり、また大尊缶の蓋と口縁の下にも見える。器体の蟠螭紋は匝鼎と共通する。蓋の形は正円形ではなく、かなりいびつである。蓋の外周に付けられた小型の龍紋も相当ゆがんで斜めに付けられた個所がある。出所：『曾侯乙墓』 特別展 日中国交正常化20周年記念