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昭陵博物館 2010年4月3日更新

昭陵博物館

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研究機関|>昭陵博物館

昭陵は唐太宗李世民の陵墓である。李世民は唐王朝の第二代皇帝であるが,実際には唐帝国の「開国之君」である。李世民は豪族の出で,隋末期,農民蜂起の際その勝利の果実を奪い取ったが,その後,各地の封建割拠勢力を排除し,全国を統一し,唐王朝を樹立する上で大きな功績をあげた。
 紀元626年,李世民は父の後をついで皇帝となり,その翌年年号を「貞観」と改め,歴史上有名な「貞観之治」を現出した。 649年李世民は病死し,現在の陝西省礼泉県北東45キロのところにある九嵕山の主峰に埋葬された。
 昭陵の周囲の長さは60キロ,面積は30万(約200平方キ0ロ)である。陵園内には功臣,貴戚の陪葬墓が167基あり,そのうち公主妃嬪の墓は山の上にあり,その他の墓は山の下にある。李世民は皇位についてから,皇族と大臣を主体とした新世族集団を作りあげることに心を砕き,それをもって唐王朝の支配を強化しようと努めた。
 李世民の墓は山の頂に位置し,陪葬墓を両側に侍らせ,昭陵が至上の優勢さを顕示している。又,功臣や貴戚を陪葬するという制度によって「生死不忘」の気持を表わそうとしている。これは昭陵の特徴の一つと言えよう。
 昭陵は,また石碑,墓誌の豊富な宝庫でもある。現在石碑は42基あり,そのなかには欧陽詢の「温彦博碑」,褚遂良の「房玄齢碑」などがある。その他,新しく出土した墓誌は10面余りあるが,それらはみな「昭陵碑林」という展示室にならべられている。ここは,初唐の書法名碑の精粋を集めた地であり,書法芸術の研究に貴重な資料を提供している。
 世に広く知られている「昭陵六駿」という浮彫は,李世民がかつて敵をうち破るとき乗ったと言う6頭の駿馬を石に刻み,自分の大唐王朝開国にあたっての武功を記念するため,昭陵にならべたものである。しかし帝国主義の盗賊によって,そのうち「颯露紫」と「挙毛騧」の2頭は海外に持ち去られてしまった。残る「青騅」「什伐赤」「白蹄鳥」「特勒驃」の4駿は現在陝西省博物館に陳列されている。
 近年来,全国建設事業の発展にともない,英国公李勣(徐懋公),臨川公主,越王李貞それに国公張士貴など14基の陪葬墓が相継いで発掘された。これらの墓から出土した文物は,初唐の歴史,文化の発達と繁栄を示している。現在英国公李勣の墓の跡に「昭陵博物館」が建てられ,国務院の重点文物保護単位の一つに指定されている。「参考資料」『中国唐俑の美』
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