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オルヴィエートのドゥオーモとグレコ美術館(イタリア) 2009年7月20日更新

オルヴィエートのドゥオーモとグレコ美術館(イタリア)

【和:オルヴィエートのドゥオーモとグレコびじゅつかん
【英:Duomo di Orxieto Museo Emilio Greco
研究機関|>オルヴィエートのドゥオーモとグレコ美術館(イタリア)

オルヴィエートへは、ローマから車で一時間半である。古代においてはエトルスクの重要な中心地であった。その後、教皇勢力の拠点となり、一五二七年のローマ略奪のときには、クレメンス七世がこの地に逃げてきたという歴史的背景をもっている。この町には美しい建物が多く、その中心にドゥオーモ(大聖堂)がある。
ドゥオーモは十三世紀末に建築が始められた。ロマネスクからゴシックへの移行期の様式が鮮やかである。直面の大きなモザイクは見事なもので、十四世紀から十九世紀にわたって制作されている。聖書の物語が華やかに描かれ、太陽の光を浴びるときはいっそう荘厳である。真ん中のブロンズの一扉は、シチリア生まれの彫刻家エミリオ・グレコによって一九七〇年に制作された。
大聖堂の中のサン・ブリツィオ礼拝堂にはフラ・アンジェリコからルカ・シニョレルリが受け継いで完成させた黙示録「世界の終り」のフレスコ画がある。シニョレルリの現実的な描写とアンジェリコの優しさが際立っている。シニョレルリが左の最初のアーチ形のところに自分とアンジェリコの肖像を描いている。
ドゥオーモの右側に一九九一年六月、エミリオ・グレコの美術館が開館した。建物は十二世紀末の宮殿の一部で、それを改築し、グレコらしい雰囲気の美術館にしている.
一九四七年の男の肖像は丸みを帯び、 一九四八年からの女性の肖像にはすでにグレコ好みの優美さがみられる。 一九五四年の「アンナ」は日本の菩薩像に通ずる気高さをもっている。立像には伸びやかさがあり、グレコの女性像は妻や母というより若く美しい女たちである。美に対して敏感な感覚をもつグレコらしい女性像である。
美術館は天井が高く、広いワンルームになっており、一部はバルコニーで彫刻を上からも見下ろせるようになっている。ベージュの絨毯に黒い手すりがシックである。ここには大小の作品と、版画、デッサンがある。
その他、 エトルリア美術のコレクションをもつファイナ考古学博物館やクレメンス七世のつくった六二メートルの深さの井戸もある。旧市街は中世川の家屋や教会が並んでいて美しい。出所:『美術館へ行こう』長谷川智恵子
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