青花鳳凰文盤（「大明成化年製」銘）　2009年3月20日更新

景徳鎮窯
明時代・成化（1465～1487）
直径：18.6cm
住友グループ寄贈
盤の見込みと外側面に、一対の鳳凰を描き、余白を宝相華（ほうそうげ）文で埋めている。胎土は精製され、釉は滑らかにとけ、文様は繊細、コバルトの発色はむらやにじみがなく、淡く典雅である。成化官窯磁器は伝世品が少なく、青花、五彩あわせて150点ほどが知られるだけであるという。1987年、景徳鎮市において明代御器廠（ぎょきしょう）址の成化年間の地層が発見され、多量の磁器片が出土した。調査によると、それらにはみな焼成後打ち壊された痕跡があり、検品に落ちて廃棄されたものであることがわかった。高台部分の数だけでも1万件以上にもなり、官窯（かんよう）での厳しい製品管理の様子が明らかになった。本器はこのようにして厳選された製品のうちのひとつであるといえる。
大阪市立東洋陶磁美術館所蔵 出所：書の至宝-日本と中国2006
関連用語：