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元暦校本万葉集巻第十二・二十 2009年3月16日更新

元暦校本万葉集巻第十二・二十
【和:げんりゃくこうほんまんようしゅう
【中:Yuan li xiao ben wan ye ji
彫刻・書画|>元暦校本万葉集巻第十二・二十

二十冊のうち二冊
[巻第十二]高松宮家本
[巻第二十]古河家旧蔵本
彩箋墨書
各縦二五・〇 横一七・○
平安時代・十一世紀
東京国立博物館
平安時代特有の藍と紫の飛び雲を漉きこんだ鳥の子に、薄墨の罫を施した料紙を用いている。もとは、『万葉集』二十巻を二十冊の冊子本に書写したものであったが、現在、東京国立博物館に古河家旧蔵本十四冊と高松宮家旧蔵本六冊が一部欠失のある零本(不完全な形の本)として伝存する。この中で、巻第一の筆者は藤原行成(九七二―一〇二七)と伝称されるが、「粘葉本和漢朗詠集」「高野切本古今和歌集」第三種などの同筆の古筆を遺している。ほかに、巻第十九が「本願寺本三十六人家集」の「家持集」「能宣集」と同筆である。
つまり、「高野切」の成立した十一世紀半ばと、「本願寺本三十六人家集」の成立した十二世紀初頭に寄合書きに参加できる人物の両方が参加するこの「元暦校本万葉集」は、十一世紀末に遡る遺品と推定される。その名前は巻第二十に元暦元年(一一八四)の校合奥書があることに因んで名づけられた。もとは、伊勢松坂中川浄宇の所蔵であったことが知られるが、高松宮家本は、有栖川家、高松宮宣仁親王を経て、古河家旧蔵本は桑名藩主松平家、老中水野忠邦、古河虎之助を経て国有となった。平安時代に書写された桂本、藍紙本、金沢本、天治本とともに、「五大万葉」の一つとして知られ、その中でも最も多くの歌数を伝存し、能書による寄合書きになることなどから、「万葉集』研究や書跡研究の上で、とくに重要視されている。 出所:書の至宝-日本と中国2006
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