考古用語辞典 A-Words

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青花雲龍文双耳瓶 2008年12月29日更新

青花雲龍文双耳瓶
【和:せいかうんりゅうそうじへい
【中:Qing hua yun long wen shuang er ping
宋・遼・金・元|陶磁器|>青花雲龍文双耳瓶

「至正十一年」銘
景徳鎮窯
元時代・1351年
高さ:63.4cm
チャールズ・ラッセル氏旧蔵
これは一対の花瓶のひとつで、「デイヴィッド瓶」として世界的に知られている元時代の青花。この一対の瓶は道観に献納されたもので、至正十一年(1351)という元時代の年号をもつ青花の例として最も重要な作品である。盤の形をした口縁をもち、肩が張った裾すぼまりの胴部、高い足がつくこの瓶の形式は古銅器を祖形とする。頸部両側についている象首をかたどった耳には環が伴っていたと考えられるが、いまは両環とも失われている。磁胎に青みがかった高火度焼成の透明釉がかかり、全面にわたって元時代の景徳鎮の創始した技法である青花によって文様が描きつめられ、口縁に菊唐草文、頸部上段には剣先形の蕉葉文が描かれているがその一部を白抜きとして有名な献納文と年号が記されている。その下段に翼を広げて霊芝雲の間を飛翔する一対の鳳風を、頸部と胴部の間に牡丹唐草文荷をめぐらせている。長い胴部には霊芝雲の中を悠然と飛翔する四爪龍をあらわし、更にその下部に幅の狭い波濤文と牡丹唐草文がつづき、裾部には蓮弁八宝文をめぐらせている。これらは全てイスラム圏から輸入されたコバルトで描かれているため、濃く鮮やかな色調を呈している。
信州路玉山縣の順城郷、徳教里の荊塘社の
忠実な弟子にして一員である張文進、
祭壇用の香炉と花瓶一対を寄進し
一族の庇護と子孫の繁栄と平安を祈るものなり
至正十一年四月吉日記し
星源祖殿の祭壇、胡浄一元帥の御前に献納す出所:中国陶磁の至宝-デイヴィッド・コレクション
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