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月白釉枕 2008年12月28日更新

月白釉枕
【和:げっばくゆうちん
【中:Yue bai you zhen
宋・遼・金・元|陶磁器|>月白釉枕

「乾隆辛丑」銘
鈞窯
北宋時代・11~12世紀
高さ:13.3cm 幅:29.6cm
故宮伝来
祈願成就を意味するという如意頭形の枕。灰色の胎に失透性の白濁したラベンダー色の釉が厚くかかり、平らな底面は露胎で赤褐色に呈色している。もとは宮廷コレクションだったもので、乾隆帝の題詩と「乾隆辛丑(1781年)御題」の文字が底部に膨られている。鈞窯は独特の青磁釉で知られ、その青みをおびた失透性の乳濁釉が初めて使われたのは11世紀頃とされる。これは唐時代に河南省で多くつくられた黒釉に白濁釉を散らした技法と関連があるとして唐時代のこの様な釉調を「唐鈞」ともいう。窯址は河南省宝豊県あるいは禹県に位置しており北方青磁の系統に属す。約1200度の焼成温度と還元炎により釉が美しい青色と乳濁色を呈する。
雨上がりの後の澄みきった青空にも似た青色は、まさに古書「八牋」に表されているとおりである眠っていても目が覚めていても(この枕の上では)気ままなものだ“流れと石”にみえるしゃれを思い起こし、寝過ごすことに対する教訓を示唆している
さらに華麗な袖口の最も清らかな色合いとも似ている
この色を生み出すのに陶工はさぞかし緻密な技巧をこらしたのであろう
積み重ねた新の下に火をくべるような情念が感じられる
乾隆帝 辛丑年(1781)にこれを詠み、命によりこの詩を刻む政務の後での余暇を楽しむの「幾暇怡情」の印を記している。出所:中国陶磁の至宝-デイヴィッド・コレクション
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