考古用語辞典 A-Words

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莫高窟第二八五窟南壁  2008年09月15日(月)更新

莫高窟第二八五窟南壁
【和:ばっこうくつだい二八五くつみなみへき
【中:Mo gao ku di 285 ku nan bi
晋・南北朝|彫刻・書画>莫高窟第二八五窟南壁

伎楽飛天(模写 欧陽琳)
紙本着色
縦42.1 横619.5
西魏
  第二八五窟の主室は西壁に仏龕三基を設けるほか、南北の両側壁に禅窟四つを開く。これらの禅窟は僧侶一人がその中で禅観を行うための空間としてつくられている。このような窟形式をヴィハーラ窟形式といい、その源流は中央アジアを経て、インドにまで求められる。
壁画の概要を記せば、覆斗形の窟頂は禅僧が修行する山の上空(天界)の光景を表現する。その際、仏教のモチーフのみならず、雷神・毘摩質多(開明)・日天(伏羲)・月天(女?)など、古代中国の神話世界のモチーフが登場しているのが特徴である。西壁は、中央の龕外南側にビシュヌ天、龕外北側にマケイシュラ天など、古代インドに起源をもつ神々を表わす一方、南側の龕上部に日天や諸星、北側の龕上部に月天や諸星などを表わし、天象に対する古代中国の思想が反映される。南壁は上層に飛天(本図)を、中層に五百強盗成仏や釈迦多七仏を、禅窟と禅窟の間に一沙弥守戒自殺品や施身聞偈を表わす。南壁の壁画は一仏教説話図を基調として全体が構成され、釈迦に対する信仰がうかがわれる。北壁は上僧に説法図七幅を、また龕と龕の間にそれぞれ仏菩薩を表わし、東壁は門口上部に三世仏、南北両側に無量寿仏を表わす。これらの説法図の中には大統四年(538)、大統五年(539)の紀年を有する題記があり、第285窟の開鑿時期を考える上で重要な資料となっている。
本図は主室南壁の最上部、垂帳文の下にある飛天一二体の模写である。飛天の持物は東側からなし(舞踊)・細腰鼓・器物・横笛・横笛・簫(しょう)・(竹+生)(しょう)・琵琶・琵琶・阮咸(げんかん)・箜篌(くご)・なし(舞踊)である。これらの持物からわかるように、飛天はそれぞれ楽器を演奏する、舞を演ずる、あるいは花びらをまくなど天界で仏に対する供差を行う。周囲には雲気と天蓮華を伴なっており、天蓮華が次第に成長して飛天に変成するさまを表わしている。飛天が身体をC字に曲げる姿や衣の裾や天衣がたなびくさま、天蓮華が漂うさまにはいずれも風の動きを感じさせ、それが躍動感へとつながっている。その形や表現に当時の中原絵画の影響が色濃く示されている。出所:『砂漠の美術館-永遠なる敦煌』中国敦煌研究院設立50周年記念

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