前漢中期
青銅
長31.5cm つば幅7cm 重249g
1956年晋寧県石寨山出土
　雲南省博物館所蔵
　突き刺すのに用いる武器。刃は細長く，つばは一の字形をしている。柄（茎）は蛇の形につくられている。その造型は躍動的で，三角形の頭，丸く見ひらいた両眼，大きくあけた口の中のとがった牙歯,曲がりくねった体躯は，見る人に，前に向ってくねりながら動いてきて相手に襲いかかろうとしているかの感を与える。写実的な蛇あるいは図案化した蛇を剣の柄にすることは，滇文化に普遍的に採用された装飾手法である。剣の鋭さが蛇の毒のようであることを寓意的にあらわしているのであろうか。
一の字形のつばをもつ青銅短剣は，滇文化に典型的なものの1つである。わずかに柄の部分に変化があるだけで，一般に柄は中空で断面が楕円形であり，柄の頭部はラッパ形である。出所：「雲南博物館青銅器展」

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