考古用語辞典 A-Words

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銀銭金仏菩薩像函 2007年11月04日(日)更新

銀銭金仏菩薩像函

【和:ぎんときんぶつぼさつぞうかん
【中:Yin qian jin fo bu sa xiang han
隋・唐・五代|金銀・玉器>銀銭金仏菩薩像函

「八重宝函の内第五重」
唐・9世紀
1987年法門寺塔基地宮後室出土
高16.2、身14.8×14.8、底15.5×15.5cm、1685.2g
法門寺博物館蔵
 八重宝函の内側から5番目の容器。細密な魚々子地に仏教図像が線刻されている。 正面および背面には、如来坐像を中心に、その左右に各5体あるいは4体の菩薩・天王・比丘などが配置される。正面の中尊は右手を胸前に挙げて左手を左膝上に置いた釈迦如来、背面の中尊は宝冠を戴いて智拳印を結んだ大日如来と考えられる。左側面は、獅子の背上の蓮台に坐って合掌する文殊菩薩の周りに、菩薩・神将・明王・天部・比丘・夜叉などが合掌し、あるいは剣や幟などを持って侍立する。どれも向って左方を向き、流雲に乗って移動しているかのように見える。
右側面は、象に乗って合掌する普賢菩薩の周囲に、左側面と同様、諸衆が並び、流雲に乗り、向って右方へ進む様子である。
蓋は、上面中央に宝輪、その四方に蓮台上の迦陵頻伽、四隅に同じく蓮台上の三鈷杵が表現され、周囲の斜面に各2羽の鳳凰と花井、四側面に各2体の飛天と流雲が表わされている。それぞれの姿態の表現には稚拙とも見えるところがあり、衣文や目鼻立ちといった細部の表現も粗略になることなど、唐代晩期の作風が色濃く示されている。一方、図像の内容は、変化に富むとともに、顕教・密教両様の性格をあわせもち、当時の中国仏教の教義あるいは信仰の具体相をうかがうことができる。出所:「唐皇帝からの贈り物」

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