西夏
縦375cm、横290cm
甘粛省安西県楡林窟第3窟
敦煌研究院蔵
高鵬、呉栄鍳模写
この経変（絵画によって経典の内容を表わしたもの）は構図上明らかに宝池の上の建築を上、中、下の3段に分けている。上段の正殿は仏と脇特の菩薩を主体とし、両側の廊下と中段の重層の楼閣の配殿及び下段の三つの宮殿の中には、無数の天人、伎楽、菩薩が見える。宝池の中央の平台には仏の八大弟子、十大菩薩、天人、金剛、龍王、天龍八部等の聖衆が集まり、向かい合って並び、秩序整然としている。絵の中の人物はその形象は、小さいが、その造形、線描、異なった人物の衣冠服飾の描写のいずれも、少しもゆるがせにせず、 きわめて精密で、中でも特に建築の構造がはっきりしていて、一つ一つの位置がすべて細かく描かれ、この期の壁画が界画（定規を用いて精密に描いた絵画）の法を用いた成果と経変画の独特の風格が現われている。出所：『敦煌・西夏王国展』図録

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